筋肉が付かない原因はどこにあるかを考える

筋肉が付かない原因はどこにあるかを考える

頑張って筋トレをしても、中々筋肉が付かない人が一定数みえます。何故でしょうか?この原因は様々な事が考えられます。
そもそも、筋肉が付くという状態が、筋力が上がる事を言っているのか、目に見えて筋肉が大きくなる状態の事を言っているのかにもよりますが、多くは筋肉に正しく負荷がかかっていない事が考えられます。この場合、先ず、筋肉に負荷がかかるとはどのような状態の事なのかをしっかり理解しておかなければいけません。また、アスリートのトレーニングは機能面の向上であって、筋肉を大きくする事が目的ではありません。また、ボディビルダーのトレーニングは見た目を変える事を目的にしています。それらの違いを明確にしておく事も大切です。
それから、今回は、腸内環境が筋肉に与える影響についても考えていきます。最終的に筋肉が付くかどうかを決めるのは、筋トレ時ではなく、栄養がしっかり吸収された時だからです。それでは、この辺りの事をじっくりみていきましょう。

足に重さを着けてウォーキングをしても筋肉は付かない?

足首に装着して重さを加える、アンクルウエイトという筋トレアイテムがありますが、これを付けてウォーキングをされている人をたまに見かける事があります。目的は足腰を鍛える為のようですが、果たしてどのような効果があるのでしょうか?
まず、押さえておきたいのが、ダンベル等を使ってのウエイトトレーニングは、重力の負荷を使っているので、必ず上から下に負荷がかかるという事です。ですので、歩く動作のように、上下よりも前方に進む動きに関しては、そこまで負荷がかからず、筋肉は付かない事はありませんが、効果的だとは言えません。下半身の中で特に鍛えたい筋肉がお尻の筋肉ですが、この筋肉が特に使われるのが、しゃがむ動作から立ち上がる動作です。アンクルウエイトは足首にはめる物なので、この動作に大殿筋には直接は負荷がかかりません。主に負荷がかかるのは、脚の付け根にある腸腰筋です。
登山家の三浦雄一郎さんがアンクルウエイトを着けて山登りをされている姿をテレビで見た事がありますが、これは太ももを上げる筋肉を鍛えるのが目的だと思われます。山登りはウォーキングと違い前にも進んでいますが、上に上がっていくものなので、ももを上げる力が大事になります。
平らな道を進む場合は、前に進む力が大事であって、アンクルウエイトの重さによって、太ももを上げ過ぎては逆に歩幅が小さくなってしまっては意味がありません。むしろ、大股で歩く事のほうが大きく股関節が動くので、お尻の筋肉である大殿筋をトレーニングできます。
アンクルウエイトは大きい筋肉は付かないかも知れませんが、インナーマッスルトレーニングには効果的ではあります。
もも上げで腸腰筋を鍛えたり、サイドに脚を上げる外転動作(アブダクション)で骨盤を安定させる為に働く中殿筋を鍛える事が出来ます。ただ、どちらもチューブトレーニングで代用可能です。むしろチューブの方が高い負荷を安定的にかける事ができます。
重要なポイントをまとめると、ウエイトを使うトレーニングというのは重力の負荷を利用している為、基本的に上から下に負荷がかかります。前に進む動きなどよりも、前後移動をあまりさせずに、その場で上下移動を行なう方が効果的に負荷をかける事が出来るという事です。


筋肉が付かない筋トレの方が動きの質は高い?

いわゆる”筋トレ”は、がむしゃらに重い負荷をかければ良いわけではなく、しっかり丁寧に筋肉に”効かせる”事が大事だと言われています。何故かというと、重過ぎる重量で行うと、動きに反動がついてしまって、鍛えたい目的の筋肉に充分に負荷がかからない事があるからです。
筋肉が付かない筋トレとは、全体を連動させる動きの事で、一つの筋肉に過剰に負荷がかかる事もなく、スムーズに関節と関節が動くので、動きで見れば質は高いと言えます。
筋肉量を増やす事が目的で筋トレをおこなう場合のポイントとしては、鍛えたい筋肉を伸び縮みさせる事や、目的の筋肉を動作中、テンション(負荷)を抜かない事、筋肉の最大収縮ポイントを意識して強く収縮させる事、重量を、上げる時よりも、下げる時にゆっくり動かして筋肉にダメージを与える事、などがあります。
しかし、これらのポイントを意識する事は、自然な連動が起こしにくいので、動きとして考えた場合、あまり良くありません。それは何故でしょうか?
鍛えたい筋肉を伸び縮みさせる事が一般的な筋トレなのですが、一連の動作の中で、目的以外の部位が動いているだけの関節の動きは目的の筋肉にとっては意味が無い事になります。例えば、胸のトレーニングとしてプッシュアップをおこなう場合、直接大胸筋とは繋がりのない肘の関節が動いているだけの時などです。また、高重量トレーニングになると目的の筋肉がきつくなる関節角度だけを動かして、特別に負荷のかからない角度は不必要なので動かす意味はありません。それでは、動きとして考えれば不完全です。
他にも、動作中、目的の筋肉から負荷を抜かないようにおこなう事が筋トレにおいて特に重要ですが、良い動きと言うのは、時に脱力によって体重を有効利用しながらおこなう事が大切です。
重量をゆっくり降ろす事も、筋トレとしては大切ですが、動きとしては脱力の感覚を鈍らせる原因にもなります。
また、最大収縮を意識する事が筋力アップに大切ですが、これも、全体の連動性が失われてしまう可能性があります。
例えば、仰向けに寝て膝を立てた状態から上半身を起こしていく、いわゆる腹筋運動の動きは、主に腹直筋と、脚の付け根の腸腰筋が連動する動きです。その際に、腹直筋の最大収縮を意識すると、骨盤が後傾して固定されてしまう為、逆に上がりきれなくなってしまいます。
上半身を起こしきるのが”良い動き”だとすれば、起こしきれないようにおこなうのが”効かせる筋トレ”だと言えます。
しかし、決して筋トレが良くないと言いたい訳ではありません。むしろ、筋トレによる筋肉増強はとても大事です。エクササイズを楽しむ位の感覚であれば、特別考える必要はありませんが、より、それぞれの質を高めたいのであれば、この2つを分けて考えた方が良いです。筋トレは”効かせる事”で筋肉が付きますし、動きとは筋肉が付かない動き、すなわち”効かせずにスムーズに連動させる事で動きの質が上がっていきます。これらのポイントを押さえて、目的にあったトレーニングをしていきましょう。


筋肉が付かない原因は腸内細菌にもある?

生まれつき筋肉が付きやすい人と、中々筋肉が付かない人がいますが、何故でしょうか?必ずしも、筋肉が付くか付かないかは努力だけの問題ではありません。太りやすいかどうかについても同様です。間違いなく、人それぞれに体質というものが存在します。それは、ある程度遺伝子でも決まっているという事です。脂肪の分解が苦手な遺伝子タイプの人は、体脂肪をため込み易いですし、筋肉が分解しやすい遺伝子タイプの人は、筋肉が分解してしまい易いので当然筋肉を増やしにくいです。しかし、近年、それ以外にも、それらの違いを生む要因の一つに挙げられるようになったのが、腸内環境です。
人間の体の中でも、腸と筋肉には、とても深い関係があり、腸内環境のバランス次第では筋肉の付き方にも違いが出てくる可能性があるようなのです。また、腸内環境が乱れていると、せっかく筋トレを頑張っても、その効果が十分に得られないとの事です。
あくまで筋トレというのは、筋肉を壊す作業であり、筋肉を修復させる指令を送る所までであって、実際に筋肉を作るのは、その後の栄養摂取と休養の部分です。
日本人の場合、タンパク質の摂取量と筋肉量には、特別に相関関係はないようで、むしろ筋肉量と相関するのが腸内環境だそうです。特に関係が深いのが、腸内で酪酸を作る”酪酸菌”の数です。(ラクノスピラ、ロゼブリア、コプロコッカス)
日本人の中でも、腸内に酪酸菌の数が多い人が食べているものが、海藻や豆などの野菜だそうです。
特に、海藻に含まれるアルギン酸ナトリウムは、酪酸菌の餌になるプレバイオティクスの働きをして酪酸菌を増やしてくれます。
筋肉作りにはタンパク質が最も重要だと思われていますが、それだけでは筋肉が付かない人は、腸内環境を見直してみてはいかがでしょうか。腸内環境が意外にも重要なウエイトを占めている事を考えると、案外タンパク質を多くとるより、それ以外の栄養素、特に海藻などの取り方がより重要であると言えるかもしれません。ぜひ意識して摂取を心がけましょう。


まとめ

ここまで、筋肉が付かない原因について見てきました。先ず、筋肉に負荷をかける時に押さえておきたいのが、基本的に筋トレは重力の負荷を利用しているという事です。足首にウエイトを付けて歩いても、重さは上にあげる時にかかるのであって、前に進む動きでは効果的に負荷はかかりません。ですので、筋肉にしっかり負荷がかかるのは重力に逆らって下から上に持ち上げる時です。
また、アスリートのトレーニングをそのまま真似しても筋肉が効果的には付かない事があります。何故なら、アスリートの一番の目的はパフォーマンス向上だからです。効率良く関節を動かす事がパフォーマンス向上に大切ですが、それは一つの筋肉が過剰に頑張る動きではないからです。筋肉を付けるには、目的の筋肉にしっかり負荷をかけ続けなければ効率よく筋肉が付きません。
また、筋肉を付ける為に一番大切なのはタンパク質摂取だと思われがちですが、意外と見落としがちな、腸内環境も大切なポイントです。日本人は、筋肉の増強に相関関係があるのが、タンパク質の摂取量よりも、腸内で酪酸を作る酪酸菌の数だという研究結果もあります。筋トレはあくまで筋肉を壊したり、筋肉を合成する指令を送る所までです。いかに体が栄養素を吸収して筋肉を合成できるかが全てです。自分が筋肉が付かない原因をはっきりさせて、効果的に筋肉を付けていきましょう。
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この記事を書いた人岐阜市のパーソナルジム・トレーニングスタジオACTION★ [ アクション ]代表トレーナー

渡辺康二

主な資格

  • NESTA-PFT(パーソナルフィットネストレーナー)全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会
  • ・TRXサスペンショントレーナーインストラクター
  • ・加圧トレーニングインストラクター
  • パーソナルジムやピラティス、ヨガの経験からオリジナルのストレッチを提案しています。

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