あなたにとっての疲れにくい身体とは、どのようなものでしょうか?例えば、しっかり良い睡眠がとれているかどうかも大切ですし、食事の内容なども大きく関係するかも知れません。しかし、先ず根本的な所として、どのように身体を動かしているか?普段の身体の動かし方も、疲れにくいかどうかに関係します。地球で生活している以上、必ず身体は重力の負荷を受ける訳ですが、賢く身体を使うか使わないかで疲労感は全然違うものになります。何故なら、骨を有効活用しなければ関節、筋肉に必要以上に負担をかけてしまうからです。ここでは、主に身体の動かし方の観点から、疲れにくい身体の動かし方について考えていきます。
そして、どの様な意識で身体を動かしていくのかや、どの順番で関節を動かしていくのか、また、それによって身体はどの様に反応するのか、についても詳しく見ていきましょう。
疲れにくい身体の動かし方①逆の意識で筋肉を動かす
人間は、脳からの司令によって筋肉が収縮し、それによって骨が動く事で、身体の動きを作り出しています。筋肉はその性質上、自らの意志で伸ばす事はできず、反対側に付いている筋肉が縮む事で、結果的に目的の筋肉を伸ばす事ができます。一般的なストレッチというのは、自ら伸びる事ができない筋肉を、手などの他の部位を使って伸ばしていく行為です。
しかし、プッシュアップ際の胸の筋肉や、スクワットの際のお尻の筋肉など、筋肉に負荷がかかりながら”伸ばされながら力を出す”シチュエーションというのはあります。これをエキセントリック収縮と言い、筋肉がブレーキをかけながら、伸ばされていく状態の事です。一般的に、この状態が筋肉に一番強い刺激がいく為、筋肥大が目的でトレーニングをおこなう際には、特に重要だ動きだと言われています。
また、筋肉はある程度伸ばされていくと、発揮できる力が弱くなっていきます。特に最大ストレッチポジションでは、極端に発揮できる力が弱くなります。プッシュアップやスクワットも、基本的に深く沈ほど、きつく感じるのはその為です。
このような場合、筋肉の”伸ばされるポジションが反対側の筋肉が縮むポジション”である事を利用して、伸ばされる筋肉から縮んでいく筋肉に、意識を切り替えてみるのも、疲れにくい身体の使い方の効果的な方法です。(例えば、スクワットであれば、沈む動作を、伸ばされる大殿筋より、対になる腸腰筋の収縮を意識します)
そうする事で、一番力が弱くなるポジションが、ある意味で一番強くなるポジションに変わります。
これは、自分の身体の負荷だけで動かす場合に特に有効な使い方です。(高重量のウエイトを使ってトレーニングする場合は難しい場合もあります。)
また、一般的な腹筋運動や懸垂の動きのように、一つの筋肉の動きではなく、複数の関節の連動が大事な動きの場合、縮める筋肉に意識を入れ過ぎると、過剰に1個の筋肉が収縮し過ぎてしまって、上手く出来ない事があります。このような場合も、反対の筋肉を伸ばす意識でおこなうと効果的です。そうすることで、筋肉の力みが無くなり、スムーズに筋肉が連動して動くようになります。これも、もう一つの疲れにくい身体の使い方です。このように、伸ばされる負荷がかかるほど、反対側にある筋肉を縮める意識でおこない、縮める負荷がかかるほど、伸ばす意識でおこなうと、無駄な動きが無くなり、筋肉が疲れにくくなります。
疲れにくい身体の動かし方②小指の使い方で重さが変わる?
人間の体は上手くできていて、指の使い方一つでも、身体の疲れやすい、疲れにくいが差が出ます。何故なら、それによって連動して動く筋肉が全然違ってくるからです。例えば物を握る時などに、小指をしっかり使う事で、背中などの体幹の大きい筋力を働かせる事ができ、それによって、手を使って重い物を持ち上げる際も、楽におこなう事ができます。
逆に、小指よりも、親指や人差し指を使う場合は、手首や肘が動かしやすくなるので、細やかな動きがしやすくなります。
コップで飲み物を飲む時など、ビールなどのジョッキは、ある程度重さがあるので、小指を使った方が大きい筋肉が働いて安定しますが、コーヒーカップなどは軽い為、小指を使わない方が手首の細やかな動きがしやすくなり、カップを口に運びやすくなります。ダーツを投げる動作などは、繊細な動きが必要な為、小指は使わず親指と人差し指で手首のスナップを使います。動作によって様々ではありますが、基本的には強い力がいらず、細やかな動きをしたい時は、小指は使わず(親指、人差し指、)、重い物を持つ時などは、小指を使う事で筋肉が体幹と繋がり、腕の負担を助けてくれます。特に親指と人差し指をしっかり握ると、上腕二頭筋が曲がって力が入りますが、それによって腕から繋がる肩甲骨も固定させてしまいます、これでは、腕の付け根から大きく動かす懸垂や、プッシュアップ、バットやラケットやボールを投げるスイング動作などがしにくくなってしまいます。ですので、それらの動きの場合は、親指、人差し指は強く握らない事が大切です。また、懸垂の動きを、肘を曲げ伸ばしする動きだと認識しない事が大切です。プッシュアップも、肘の曲げ伸ばしではなく、腕の付け根(特に鎖骨や肩甲骨)から動かす動きだと意識する事で、同じ動きであっても、より楽に動かす事ができ、身体も疲れにくくなります。
疲れにくい身体の動かし方③1カ所ではなく全体を動かす
良い動きとは、基本的に全身を連動させて動かす事なので、如何に全体を動かす意識でおこなう事が大切です。
(時に固定することで壁を作ったり、動きの安定感を上げる場合もあります。)しかし、いわゆる”筋トレ”の場合は、目的の筋肉に効かせたいので、1ヶ所だけ動かす意識も大切になります。鍛えたい筋肉以外を使ったり、反動などの代償動作を無くす事で、目的の筋肉だけを限界に持っていきやすくなるからです。このような意識は、筋肉を肥大させたい場合は特に重要です。
ただ、これらは動きという観点で見ると、基本的には不自然だと言えます。
もし、スポーツなどのパフォーマンスを上げたいのであれば、全身を連動させて、体重を有効活用して最大のパワーを発揮する必要があります。
では、ストレッチの場合はどうでしょうか。一般的なストレッチの考え方は、目的の筋肉を伸ばす為に、片側の関節を固定して1ヶ所だけを動かして伸ばしていきます。これは、他が動いてしまっては、目的の筋肉が充分伸ばせられないからです。しかし、場合によっては、その筋肉を伸ばし過ぎてしまう事もあるので注意が必要です。また、肩甲骨周りと股関節周りをストレッチする場合は骨盤の向きがとても重要になります。全体の動きとしての可動域が狭いと感じる場合は、一つの筋肉を無理に伸ばそうとせず、繋がりのある全ての筋肉を、全体の連動として伸ばしていく事が大切です。これによって動きの中での可動域を上げる事ができます。連動して伸びるべき筋肉が、一つでも伸びていないと、それだけで動きに制限が出てしまいます。
実際の動きというのは、全体が連動して伸びる事はあっても、一つの筋肉だけが最大限伸ばされる事はあまりありません。
疲れにくい身体の使い方とは、あくまでも全体が連動する動きをした時です。その方が、身体への負担も一か所に集中しない為、疲労を減らす事ができます。
このように、動きとしてもストレッチとしても、まずは全体として動かす事が大切で、それが疲れにくい身体に繋がります。逆に見た目を変える目的や個々の筋力アップをはかる目的の筋トレでは、他を固定して、そこだけ動かす事も必要です。それぞれの目的によって使い分けていきましょう。
まとめ
ここまで、疲れにくい身体の使い方について見てきました。一つは、目的の筋肉の反対側の筋肉を意識する事です。筋肉は、伸ばされる筋肉を感じながら動かすと、筋肉が伸ばされるほどきつく感じますが、伸ばされるポジションは、同時に反対側の筋肉が縮んでいるポジションでもあるので、ある意味で力が強くなります。また、身体の連動が大切な動きの場合は、負荷が高いからと言って強い収縮を意識してしまうと、過剰に一つの筋肉が収縮してしまって、身体が連動しなくなってしまう事があります。このような場合は、目的の筋肉の反対側をストレッチする意識で動かすと、無駄な力みが無くなりスムーズな連動がおこって楽に動かす事ができる事があります。また、物を握る際は、小指の使い方も重要で、それだけで疲れにくい身体の使い方に変化する事があります。
それは、親指と人差し指が上腕二頭筋の収縮に繋がるからです。肘の曲げ伸ばしよりも、腕の付け根から動かした方が大きな筋肉が動くので、懸垂などの動きも、小指をしっかり使って親指、人差し指はあまり使わない方が、大きな筋肉が働いて疲れにくい身体の使い方ができます。このように、全体が連動する事で、身体は楽に動きます。その為には、どのように筋肉が繋がっているかを知っておく事が大切です。動きに関連する筋肉が同時に収縮できるかどうかが重要で、一つでもその動きを妨げる筋肉が収縮してしまうと、過剰に一か所の筋肉に負担をかけてしまいます。これが筋肥大が目的の場合は、むしろ目的の筋肉だけに負荷がかかって効果的と言えますが、目的が疲れにくい動かし方の場合は、如何にスムーズに連動できるかを意識して動かしていきましょう。
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この記事を書いた人岐阜市のパーソナルジム・トレーニングスタジオACTION★ [ アクション ]代表トレーナー
渡辺康二

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- NESTA-PFT(パーソナルフィットネストレーナー)全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会
- ・TRXサスペンショントレーナーインストラクター
- ・加圧トレーニングインストラクター
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